過去のウォン安の時に韓国政府が取った対策

韓国ウォン 韓国ウォン

 

2020年3月18日に韓国ウォンは1米ドルあたり1257ウォンまで上昇しました。

過去10年の安値ピークは2010年の1255ウォン、2016年の1242ウォンです。2020年は短期間でこの2つを越えてしまいました。

過去20年で見ると、2008年リーマンショック後に韓国ウォンは1508ウォンまで下がっています。2009年にはリーマンショックによる韓国経済の落ち込みで1576ウォンまで下落してしまいました。

 

ドルーウォンのチャート

2003年から2020年までのドルーウォン(finance.yahoo.comより)


ここ20年のウォン安ピークは2009年

 

2008年、2009年にはそれぞれウォン安の対策が取られています。過去の対策を見て、今回2020年のウォン安も乗り越えられるか考えてみましょう。

 

2008年のウォン安で韓国政府が取った対策

2008年のウォン安で韓国政府が取った対策はKIKO(ノックイン・ノックアウト)と呼ばれるオプション取引の救済と米国とのドルーウォン通貨スワップ協定の締結でした。主にこの2つがウォン安の対策として取られました。細かい対策では韓国国内企業の海外投資を規制したりもしています。

 

KIKOでは6割以上の企業が多額の損失を被っており、当時は社会問題となっていました。政府はまず、この救済として8兆3000億ウォンの金融支援を行いました。しかし、その後もウォンが下げ止まらず、11月中旬に1508ウォンまで下がっています。そのため、韓国政府は米国にスワップ協定を求めました。スワップ協定の締結およびスワップ協定による為替介入により、12月中旬から12月下旬には1ドル=1300ウォン以下まで回復しました。

韓国は中国とも2008年10月に3600億元(約5.5兆円)の中韓通貨スワップ協定を結んでいます。日本とは2005年に30億ドルで締結したスワップ協定を、2008年12月から200億ドル相当に増額しています。

 

2009年のウォン安で韓国政府が取った対策

2008年年末に韓国ウォンは一時的に回復しました。しかし、2008年第4四半期の韓国経済は大幅なマイナス成長となり、再びウォン安が進みました。その結果、3月のはじめに最安値を更新し、1576ウォンまで下落しています。対ドルで2000年以降、最も安い価格です。ここから米国との通貨スワップの限度額300億ドルのうち200億ドル以上を使い、ウォン安の下落を抑えたといいます。

 

韓国ウォンが安定した後、大韓民国企画財政部長官の尹増鉉は日本に対して不満を述べています。

日本の増額が12月まで遅れたことに対して、尹増鉉は「韓国が最も厳しい時に外貨を融通してくれたのは、アメリカ、中国、日本の中で日本が最後だ。日本は出し惜しみをしている気がする。アジア諸国が日本にふがいなさを感じるゆえんである。日本側がもう少し譲歩し、配慮すれば早く締結できるのではないか」(中央日報 2009年7月7日)と述べました。これも後に、日本国民の韓国とのスワップ協定締結を否定的に見る一因となりました。

 

2020年のウォン安はどうなる?

2008年、2009年のウォン安を食い止めたのは間違いなくスワップ協定でした。特に米国、日本とのドルによるスワップ協定は利用しなくとも、それだけで市場に圧力をかけれます。

2010年6月には日韓通貨スワップ協定の期限を2013年7月まで延長しました。くわえて、引出限度額を30億ドル相当から700億ドル相当に増額しています。当時、ウォンの安定化に日本がいかに協力的だったかがわかります。

増額の期限が切れたため、2012年10月には30億ドルまで引出限度額を戻しました。2013年7月には日韓通貨スワップ協定満期終了しています。(財務省2013年6月24日)

 

期限まで締結していたとはいえ、日韓スワップ協定終了には日韓関係の悪化があったのは間違いないでしょう。2020年も日韓の関係は良好とは言えません。日本の世論も韓国とのスワップ協定再開を望んでいません。

過去10年の安値を更新し、経済もリーマンショック並に落ち込むと予想されています。韓国政府が日本とのスワップ協定締結を求めてくるのは間違いありません。今後ウォンが安定するかどうかは日本次第とも言えるでしょう。

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