サムスン電子の日本法人(子会社)でも主要な3社は日本サムスン、サムスン電子ジャパン、サムスン日本研究所になります。
- 日本サムスン株式会社
- サムスン電子ジャパン株式会社
- 株式会社サムスン日本研究所
これら3社の2019年合計売上は4,628億円になりました。しかし、日本法人を通さず、韓国本国のサムスン電子に計上されている取引もあると思います。従って、日本での売上はこの金額以上になると推定されます。
サムスン電子は国外で外貨を稼ぎ出す大きな企業になっています。
今回はサムスン電子日本法人3社の最新決算を紹介します。
サムスン電子日本法人3社の2020年決算公告
サムスン電子の日本法人は上場企業ではありません。しかし、会社法上の大会社(資本金として計上した額が5億円以上、または負債として計上した額の合計額が200億円以上の株式会社の)として貸借対照表および損益計算書の開示は義務になっています。サムスン電子の日本法人は官報でこれら情報の開示をしています。
日本サムスン、サムスン電子ジャパン、サムスン日本研究所について、2020年3月までで最新の賃借対照表および損益計算書から利益剰余金および売上高、営業利益、経常利益、当期純利益をまとめました。
日本サムスン (第45期決算公告2020年3月31日の官報より) |
サムスン電子ジャパン (第12期決算公告2020年3月26日の官報より) |
サムスン日本研究所 (第28期決算2020年3月17日の官報より) |
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利益剰余金 | 124億1,700万円 | 233億3,400万円 | 11億6,300万円 |
売上高 | 2,547億6,700万円 | 1,970億4,200万円 | 110億240万円 |
営業利益 | 13億800万円 | 44億3,600万円 | 5億2,500万円 |
経常利益 | 5億1,900万円 | 47億200万円 | 4億9,400万円 |
当期純利益 | 3億4,700万円 | 29億1,800万円 | 2億4,400万円 |
2019年1月から12月までの売上は3社合計で4,628億1,140万円です。
日本サムスンがもっとも売上が大きいです。しかし、去年は赤字でした。利益剰余金もサムスン電子ジャパンより少ないです。利益剰余金とは、企業が生み出した利益を積み立てたお金です。
- 利益剰余金=利益準備金+その他利益剰余金
- 営業利益=経常利益+営業外損益
- 経常利益=税引前純利益+特別損益
- 税引前純利益=純利益+税金(法人税等)
日本法人は扱っている製品やビジネスよって違いが出ています。
サムスン電子の主要な日本法人
サムスングループは電子、機械、化学から金融、建設まで企業総数が64にもおよぶ巨大財閥です。この中でも中心となるのがサムスン電子です。
サムスン電子は韓国のGDP比で10%以上を占め、KOSPI(韓国総合株価指数)の時価総額に占める割合が30%を越えました。韓国国内だけでなく、世界で外貨を稼ぐ代表的な韓国企業です。
そのサムスン電子の日本法人は約10の法人と拠点に分割しています。その中でも主要な3社を紹介します。
日本サムスン株式会社
日本サムスン株式会社は半導体や液晶パネル、有機EL製品などの部品を日本の電機メーカーに販売する会社です。2007年まで薄型テレビなどのAV機器の販売を行っており、売上高も1兆2062億円増えていました。しかし、家電製品の販売は日本企業に押され、赤字が続いており、2007年11月に日本市場から完全撤退しました。
2012年にはHDD、SSDの販売もサムスン電子ジャパンへ移しました。現在は韓国サムスン電子の製造する半導体や液晶パネル、有機EL製品といったメーカー向け部品の販売を主に行っています。
サムスン電子ジャパン株式会社
サムスン電子ジャパン株式会社はサムスン電子のスマートフォン、タブレットやウェアラブルデバイス、その周辺機器の販売をしている日本法人です。スマートフォン、タブレットではGalaxyブランドが主力商品です。ウェアラブルデバイスは装着もしくは着用できるデバイスとして、スマートウォッチなどがあります。
部品を販売する日本サムスン株式会社とは違い、主に消費者へ完成品の販売をしています。
2012年1月にサムスンテレコムジャパンからサムスン電子ジャパンへ改名しました。
株式会社サムスン日本研究所
株式会社サムスン日本研究所は電子部品及び半導体設計と素材の開発、通信機器、コンピュータ及び周辺機器の研究開発を行う会社です。
サムスンの中核研究所で日本国内の大手企業や大学、研究機関との共同研究も積極的に行われています。
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